アルミ合金の表わし方、質別記号
アルミニウムおよびアルミニウム合金展伸材のJIS材質記号の表わし方
アルミニウムおよびアルミニウム合金を表わすAとする。 | |
純アルミニウムについては数字1,アルミニウム合金については主要添加元素により数字2から9までつぎの区分により用いる。 1:アルミニウム純度99.00%またはそれ以上の純アルミニウム |
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数字0?9を用い,0は基本合金を表わし,1から9までは合金の改良形によって用いる。 日本独自の合金あるいはAA以外の規格による合金についてはNとする。 例:A1080 |
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純アルミニウムはアルミニウムの純度小数点以下2けた,合金については旧アルコアの呼び方を原則としてつけ,日本独自の合金については合金系別,制定順に01から99までの番号をつける。 |
質量の取扱い・質別記号
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質量の取扱い
原則として計算質量による。ただし、受渡し当事者間の協定により実測質量を用いることができる。
- 質別記号
質別 | 内 容 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
F | 製造のままのもの。 加工硬化又は熱処理の特別のコントロールをしない製造工程から得られる製品について適用する。 通常, 展伸材については機械的性質の制限をしない。(現行JISでは, 抽伸棒に適用されている。) |
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T1 | 高温加工から冷却したのち, 十分な安定状態にする為に自然時効硬化したもの。従来押出材でF材と称していたもの。 JISでは, 6063に適用されている。 当社の場合6063以外の熱処理合金についても, 従来のF材をT1としている。 |
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O | 焼きなまししたもの。(最も軟かい質別に適用する。) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
H112 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
HXY |
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T3 | 溶体化処理後冷間加工を行い,さらに自然時効させたもの。 (溶体化処理後強さを増加させるため冷間加工を行い,さらに十分に安定な強度まで自然時効させたもの。) |
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T351 T3511 |
溶体化処理後冷間加工を行い,残留応力を除去し,さらに自然時効させたもの。 (溶体化処理後強さを増加させるため冷間加工を行い,永久ひずみを与える引張加工によって残留応力を除去した後, さらに自然時効したもの。) |
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T361 | T3の断面減少率を6%としたもの。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
T4 | 溶体化処理後,自然時効させたもの。 (溶体化処理後冷間加工を行わず,十分に安定な状態まで自然時効させたもの。 したがって,矯正してもその冷間加工の効果が小さいもの。) |
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T42 | T4の処理を使用者が行ったもの。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
T451 T4511 |
溶体化処理後残留応力を除去し,さらに自然時効させたもの。 (溶体化処理後,永久ひずみを与える引張加工によって残留応力を除去し,さらに自然時効させたもの。) |
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T5 | 高温加工から冷却後人工時効硬化処理したもの。 (鋳物または押出材のように高温の製造工程から冷却後積極的に冷間加工を行わず,人工時効硬化処理したもの。 したがって,矯正してもその冷間加工の硬化が小さいもの。) |
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T5E | T5処理の人工時効の時間を短く,温度を低くして亜時効処理したもの。 曲げ加工をするもので,T1では強度不足のものに適用する。(当事者間の協定による調質) |
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T6 | 溶体化処理後人工時効硬化処理したもの。 (溶体化処理後積極的に冷間加工を行わず,人工時効硬化処理したもの。 したがって,矯正してもその冷間加工の効果が小さいもの。) |
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T62 | T6の処理を使用者が行ったもの。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
T651 T6511 |
溶体化処理後残留応力を除去し,さらに人工時効硬化処理したもの。 (溶体化処理後,永久ひずみを与える引張加工によって残留応力を除去し,さらに人工時効硬化処理したもの。) |
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T7 | 溶体化処理後安定化処理したもの。 (溶体化処理後特別な性質に調整するため,最大強さを得る人工時効硬化処理条件を超えて過剰時効処理したもの。) |
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T73 | 溶体化処理後過時効処理したもの。 (溶体化処理後耐応力腐食割れ性を最大にするため過時効処理したもの。) |
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T74 | 溶体化処理後過時効処理したもの。 (溶体化処理後耐応力腐食割れ性を調整するためT73とT76の中間の過時効処理したもの。) |
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T76 | 溶体化処理後過時効処理したもの。 (溶体化処理後耐はく離腐食性をよくするために過時効処理したもの。) |
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T8 | 溶体化処理後冷間加工を行い,さらに人工時効硬化処理したもの。 (溶体化処理後強さを増加させるため冷間加工を行い,さらに人工時効硬化処理したもの。) |
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T83 | T8の断面減少率をほぼ3%としたもの。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
T851 | 溶体化処理後冷間加工を行い,残留応力を除去し,さらに人工時効硬化処理したもの。 (溶体化処理後,永久ひずみを与える引張加工によって残留応力を除去し,さらに人工時効硬化処理したもの。) |
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T861 | T361を人工時効硬化処理したもの。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
T9 | 溶体化処理後人工時効硬化処理を行い,さらに冷間加工したもの。 (溶体化処理後人工時効硬化処理を行い,強さを増加させるため,さらに冷間加工したもの。) |